ビザ申請の基礎知識


ここからはビザ申請に関する基礎知識をご紹介しています。また、かわせ事務所のピンポイント解説ブログも参考になりますのでご覧ください。




ビザ(在留資格)の種類


外国人が日本に在留するためには、その目的に合ったビザ(在留資格)が必要です。当事務所では、日本への入国、在留資格の変更・更新、永住許可などの在留申請を取り扱っています。


在留資格には、就労活動が認められるもの、原則として就労できないもの、身分や地位に基づくものなどがあります。「特定活動」のように、個別に活動内容が指定される在留資格もあります。


就労資格


  1. 外交
    外国政府の大使、公使など
  2. 公用
    外国政府の大使館、領事館の職員など
  3. 教授
    大学教授など
  4. 芸術
    作曲家、画家、著述家など
  5. 宗教
    外国の宗教団体から派遣される宣教師等
  6. 報道
    外国の報道機関の記者、カメラマンなど
  7. 高度専門職
    ポイント制による高度人材
  8. 経営・管理
    企業等の経営者、管理者など
  9. 法律・会計業務
    弁護士、公認会計士など
  10. 医療
    医師、歯科医師、看護師など
  11. 研究
    政府関係機関や私企業等の研究者など
  12. 教育
    中学校、高等学校の語学教師など
  13. 介護
    介護福祉士として介護または介護の指導を行う方
  14. 技術・人文知識・国際業務
    エンジニア、通訳、デザイナーなど
  15. 企業内転勤
    外国の事業所からの転勤者など
  16. 興行
    俳優、歌手、プロスポーツ選手など
  17. 技能
    外国料理の調理師、パイロットなど
  18. 技能実習
    技能実習
    技能実習制度の技能実習生
    ※令和9年4月1日から「育成就労制度」が開始され、技能実習制度は経過措置を経て移行します
  19. 特定技能
    特定の産業分野において、一定の技能等を有する外国人が就労する


非就労資格


  1. 文化活動
    日本文化の研究者など
  2. 短期滞在
    観光客など
  3. 留学
    大学、短大、高等専門学校等の学生
  4. 研修
    研修生
  5. 家族滞在
    在留外国人が扶養する配偶者や子など


居住資格(身分資格)


  1. 永住者
    永住許可を受けた人
  2. 日本人の配偶者等
    日本人の配偶者、子
  3. 永住者の配偶者等
    永住者・特別永住者の配偶者、子
  4. 定住者
    日系3世、中国残留邦人など


個々に与えられる特定の資格


  1. 特定活動
    外交官家の事使用人、ワーキングホリデーなど
    様々な種類がある




在留資格認定証明書交付申請
日本へ呼び寄せる在留申請


在留資格認定証明書交付申請は、外国人が「短期滞在」および「永住者」を除く在留資格で新たに日本へ入国しようとする場合に、あらかじめ在留資格該当性や上陸基準適合性を確認するための手続きです。


交付された在留資格認定証明書を海外にいる本人に郵送します。受け取った本人が、外国にある日本大使館や領事館でこの証明書を提示して査証の発給を申請します。


在留資格認定証明書は電子メールでも受け取ることができます。海外にいる本人へ転送すれば、査証申請や日本への上陸申請に使用できます。紙の証明書を海外へ郵送する必要はありません。


在留資格認定証明書の有効期間は原則として3か月です。在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は1か月~3か月ですので、入国予定日から逆算して余裕をもって申請することが重要です。


出入国管理及び難民認定法
(在留資格認定証明書)第七条の二 
法務大臣は、法務省令で定めるところにより、本邦に上陸しようとする外国人(本邦において別表第一の三の表の短期滞在の項の下欄に掲げる活動を行おうとする者を除く。)から、あらかじめ申請があつたときは、当該外国人が前条第一項第二号に掲げる条件に適合している旨の証明書(以下「在留資格認定証明書」という。)を交付することができる。

2 前項の申請は、当該外国人を受け入れようとする機関の職員その他の法務省令で定める者を代理人としてこれをすることができる。
(以下省略)




在留資格変更許可申請
他のビザに変更する在留申請


在留資格変更許可申請は、現在所持している在留資格(ビザ)から、他の在留資格(ビザ)へ変更するときの許可申請です。変更という名称ですが、変更後の新しい在留資格(ビザ)に適合できるかどうかを改めて審査されます。


在留資格変更許可申請の標準処理期間は1か月~2か月です。ただし、在留資格や申請内容、申請時期によって実際の審査期間は異なります。


例としては、「留学」の在留資格(ビザ)で大学生として在留していたが、卒業・就職に伴い「技術・人文知識・国際業務」のビザ(在留資格)へ変更するようなビザ申請です。なお、短期滞在ビザからの変更は特別な事情がなければ許可されません。


在留資格変更許可の手数料改定

令和8年10月1日から、在留資格変更許可の手数料が改定されました。窓口申請では、許可される在留期間に応じて10,000円~75,000円の手数料が必要です。


オンライン申請は窓口申請より安く設定されており、在留期間に応じて10,000円~65,000円です。別途、決済手数料が必要となります。また、オンライン申請の手数料は収入印紙ではなく、コンビニ決済または銀行決済で支払います。


出入国管理及び難民認定法
(在留資格の変更)第二十条 
在留資格を有する外国人は、その者の有する在留資格(これに伴う在留期間を含む。以下第三項まで及び次条において同じ。)の変更(高度専門職の在留資格(別表第一の二の表の高度専門職の項の下欄第一号イからハまでに係るものに限る。)を有する者については、法務大臣が指定する本邦の公私の機関の変更を含み、特定技能の在留資格を有する者については、法務大臣が指定する本邦の公私の機関又は特定産業分野の変更を含み、特定活動の在留資格を有する者については、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動の変更を含む。)を受けることができる。

(以下省略)




在留期間更新許可申請
ビザ更新の在留申請


在留期間更新許可申請とは、日本に在留している外国人が、現在与えられているビザ(在留資格)と同じ活動を行うために、在留期間を超えて日本に在留する場合に必要なビザ申請です。


在留資格には在留期間が定められており、引き続き日本に在留する場合は、期限までに在留期間更新許可申請が必要です。「永住者」や「高度専門職2号」は在留期間が無期限のため、更新は必要ありません。


在留期間更新許可申請の標準処理期間は2週間~1か月です。ただし、在留資格や申請内容、申請時期によって実際の審査期間は異なります。


在留期間更新許可申請をしないまま在留期限を過ぎて日本に在留すると、不法残留(オーバーステイ)となり、退去強制や刑事罰の対象となるおそれがあります。


在留期限までに更新申請をしていれば、審査中に期限を過ぎても、原則として処分の日または在留期限から2か月を経過する日のいずれか早い日まで、従前の在留資格で在留できます。


在留期間更新許可の手数料改定

令和8年10月1日から、在留期間更新許可の手数料が大幅に改定されました。窓口申請では、許可される在留期間によって手数料が異なります。3か月以下は10,000円、1年は33,000円、3年以上5年未満は64,000円、5年以上は75,000円です。


オンライン申請は窓口より安く、1年は27,000円、3年以上5年未満は56,000円、5年以上は65,000円です。別途、決済手数料が必要です。また、オンライン申請の手数料は収入印紙ではなく、コンビニ決済または銀行決済で支払います。


出入国管理及び難民認定法
(在留期間の更新)第二十一条 
本邦に在留する外国人は、現に有する在留資格を変更することなく、在留期間の更新を受けることができる。

2 前項の規定により在留期間の更新を受けようとする外国人は、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し在留期間の更新を申請しなければならない。
(以下省略)




永住許可申請
在留期間の更新が不要になる


「永住者」とは、法務大臣から永住許可を受けた外国人に与えられる在留資格です。永住許可では、素行、生計、日本国の利益への適合などを総合的に審査されます。他の在留資格と比較しても審査は厳格です。


永住許可申請の標準処理期間は4か月~6か月です。ただし、申請内容や審査状況によって実際の審査期間はさらに長くなる場合があります。出入国在留管理庁のホームページでは、在留審査処理期間の平均日数を公表しています。


永住者の大きなメリットは、在留活動や在留期間に制限がないことです。就労内容に制限がなく、在留期間の更新も必要ありません。ただし、在留カードの有効期間更新手続きは必要です。


永住許可ガイドラインの改定(令和8年10月1日から適用)

永住許可に関するガイドラインが改定され、収入と公共の負担に関する審査基準が具体化されました。収入については、原則として申請者が属する世帯の年収が、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているかが考慮されます。


また、申請者が扶養している親族は、外国に居住している場合でも世帯人数に加算されます。世帯人数が増えれば、求められる年収水準も高くなります。


さらに、現に公共の負担となっている場合や、そのおそれが現実的である場合も、永住許可の審査で消極的に評価されることがあります。この収入・公共負担部分は、令和8年4月1日以降に申請され、10月1日時点で審査中の案件にも適用されます。


永住許可ガイドラインの改定(令和9年4月1日から適用)

新しいガイドラインでは、年金、在留状況、日本語能力、日本の制度・ルールへの理解なども審査の考慮要素として具体化されます。
日本語能力については、原則として「日本語教育の参照枠」のB1相当以上であるかが考慮されます。


また、原則として10年以上日本に在留し、そのうち就労資格または居住資格で5年以上在留していることなども考慮されます。


永住許可取消しガイドラインの運用

令和9年4月1日施行の改正入管法では、永住許可後も入管法上の義務を守らない場合や、故意に税金・社会保険料などを支払わない場合、一定の犯罪で拘禁刑に処せられた場合などに、永住者の在留資格を取り消す制度が開始されます。


ただし、取消事由に該当しただけで直ちに永住許可が取り消されるわけではなく、違反の内容やこれまでの在留状況などを踏まえて判断されます。


永住許可申請の手数料改定

令和8年10月1日から、永住許可の手数料も大幅に改定されました。令和8年10月1日以降に申請した場合、許可時に200,000円の手数料が必要です。


令和8年9月30日までに受け付けられた申請については、10月1日以降に許可された場合でも改定前の10,000円が適用されます。


また、一定の要件を満たす方については減額制度があり、減額後の永住許可手数料は20,000円です。


出入国管理及び難民認定法
(永住許可)第二十二条 
在留資格を変更しようとする外国人で永住者の在留資格への変更を希望するものは、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し永住許可を申請しなければならない。

2 前項の申請があつた場合には、法務大臣は、その者が次の各号のいずれにも適合し、かつ、その者の永住が日本国の利益に合すると認めたときに限り、これを許可することができる。ただし、その者が日本人、永住許可を受けている者又は特別永住者の配偶者又は子である場合にあつては次の各号のいずれにも適合することを要せず、国際連合難民高等弁務官事務所その他の国際機関が保護の必要性を認めた者で法務省令で定める要件に該当するものである場合にあつては第二号に適合することを要しない。一 素行が善良であること。
二 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること。
3 法務大臣は、前項の規定による許可をすることとしたときは、出入国在留管理庁長官に、当該外国人に対し、その旨を通知させるものとする。この場合において、その通知は、出入国在留管理庁長官が、入国審査官に、当該許可に係る外国人に対し在留カードを交付させることにより行うものとする。
4 第二項の規定による法務大臣の許可は、前項の規定による在留カードの交付があつた時に、その効力を生ずる。




資格外活動許可
認められた活動以外を行う


資格外活動許可とは、現在の在留資格で認められている活動を行いながら、その在留資格で認められている活動以外の報酬を受ける活動などを行う場合に必要となる許可です。


資格外活動許可を利用する代表的なケースは、「留学」の在留資格で在留する学生や、「家族滞在」の在留資格で在留する方です。これらの在留資格では就労活動が本来の活動として認められていないため、アルバイトなどをする場合は、あらかじめ資格外活動許可を受ける必要があります。


資格外活動許可には就労制限があります。留学生の場合は1週28時間(夏季休暇等は1日8時間)、家族滞在の場合は1週28時間です。この1週28時間というのは、何曜日からカウントしても28時間以内という意味です。


また、資格外活動許可は所持しているビザ(在留資格)に付帯して有効な許可ですので、ビザが切れると資格外活動許可も自動的に切れるということになります。


資格外活動許可では、原則として風俗営業、性風俗関連特殊営業、特定遊興飲食店営業などが営まれている営業所で働くことは禁止されています。


ただし、令和8年10月1日から、「家族滞在」の在留資格を持つ方に限り、個別の資格外活動許可を受けることで、パチンコ店等の遊技場営業店舗で働くことができるようになりました。


この場合も、他の資格外活動を含めて1週28時間以内である必要があります。